排尿の神経が障害される病気(脳出血や脳梗塞などの脳血管障害、おなかの手術後、糖尿病が原因)がありますので注意が必要です。
尿のトラブルで日常生活が送れず、困っている患者様はお薬での治療が可能です。重篤な前立腺肥大症や尿閉の場合には手術、尿道カテーテル留置、自己導尿をおすすめさせていただいております。
1日に8回以上トイレにいくと頻尿となります。男性では前立腺肥大症と過活動膀胱が合併している可能性が高いです。外出する先々でトイレを探したり、トイレに間に合わなく尿漏れをきたすこともあり、生活の質(QOL)が低下します。
自分が1日に何回トイレに行っているかは排尿日誌をお渡しして、記載していただくことがございます。一日の水分量も尿の回数に影響するため、受診の際にご教示ください。
また検尿で尿糖が陽性の患者様は生活習慣病のひとつである「糖尿病」の可能性があります。糖尿病は多飲多尿をきたすため、採血で尿糖が陽性の方は採血で糖尿病のチェックが可能です。
健診、人間ドックなど採血でPSAが高い
原因:前立腺がん、前立腺炎
前立腺癌
採血でPSA(4.0ng/ml以上)が高い方は前立腺がんの可能性があります。前立腺がんは症状が少ないことが特徴です。進行した前立腺癌では血尿や頻尿、尿が出しづらいといったトラブルをきたすことがあります。前立腺がんの可能性があればMRI検査や前立腺針生検が必要になります。当院はメディカルビルにて3階の脳神経外科のMRIを共同利用させていただいており、前立腺癌の精密検査が可能となっております。
前立腺癌が疑われる場合は、手術や放射線治療ができる連携病院へご紹介いたします。
健診、人間ドックなど検尿で尿潜血(+)
原因:腎がん、膀胱がん、前立腺がん、尿路結石症
血尿
尿に血が混じる状態を血尿といいます。泌尿器悪性腫瘍(がん)、尿路感染症、尿路結石症など様々な疾患が血尿の原因となります。
とくに喫煙歴のある50歳以上の男性患者様は膀胱がんのリスクが高いです。また、親戚の方に前立腺がんの家族歴のある方は、前立腺がんのリスクが高いです。無症候性血尿(血尿以外に症状がない状態のこと)を認めた際には癌の可能性が高く、速やかに泌尿器科を受診して頂くことをおすすめいたします。
排尿時に痛む、陰部にできもの、腫れがある
原因:淋病、クラミジア感染症、梅毒、性器ヘルペス、前立腺炎、尖圭コンジローマ、フォアダイス
性病
陰茎の痛み、排尿時痛などは直近で性行為をしたケースでは性感染症(淋菌、クラミジア、梅毒)などの感染症を疑います。
尿検査と各種性病検査、抗生物質での治療が可能です。無理せず気軽にご相談ください。また尖圭コンジローマはレーザー治療、電気メスによる切除術が選べます。
レーザー治療では電気メスによる切除より陰茎の傷痕が少ないのが特徴ですが、自費診療となります。
レーザー治療はこちらから

睾丸の異常、はれ、痛み
原因:精巣上体炎、精巣静脈瘤、精巣捻転、精巣垂捻転、精巣がん、精巣腫瘍、セミノーマ
陰嚢腫大
人体急所の睾丸の腫れやできもの、痛みがある方は放置するのはかなり危険です。
感染症による精巣上体炎が頻度として一番多いです。これは内服での抗菌薬治療が可能です。ときに精巣捻転症という突然精巣がねじれてしまう病気があり、放置しておくと精巣が壊死してしまうため、緊急手術の適応となります。
また、睾丸のはれは精巣がんの可能性もあり、速やかな手術が必要です。
陰嚢の腫れはなんともないと自己判断せず、速やかに病院受診をすることをおすすめいたします。
陰部がかゆい、はれる
原因:いんきんたむし(白癬)、亀頭包皮炎、真性包茎、嵌頓包茎、性感染症(STI)、クラミジア、淋菌性尿道炎
皮膚感染症
男性器や股間のかゆみや腫れは感染症の可能性があります。
股部白癬は、白癬菌(皮膚糸状菌)が外陰部から内股に感染して起こる皮膚疾患で、“いんきんたむし”と呼ばれることもあります。外用薬で治療可能です。
包皮が腫れて痛い場合は亀頭包皮炎となっている可能性もあります。亀頭包皮炎が持続していると真性包茎となる可能性があり、包茎手術が必要となることもあります。
また性感染症の可能性もあり、抗生物質での治療が必要です。
ペニスや股間にできもの、赤い発疹やしこりができた
原因:梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、フォアダイス、いんきんたむし(白癬)
梅毒
ストレスや肌環境などにより細菌やウイルス、真菌感染症によるできものであることがほとんどですが、性感染症(STI)や梅毒の可能性があります。とくに陰部の赤い発疹やしこりは梅毒を疑います。梅毒は戦前には不治の病として恐れられていましたが、現在は治療薬が普及してからは治療可能となっております。性器の発疹は我慢せず、一度、病院受診をおすすめいたします。
尖圭コンジローマ
陰茎にキノコ状のできものができた場合は尖圭コンジローマの可能性があります。治療として、当院では軟膏塗布や、電気メスでの切除、レーザー手術が可能です。レーザーによるコンジローム蒸散術は術後の傷跡が目立たず、術後の見た目がよいのですが、自費診療となります。様々な治療選択肢が当院ではご用意しておりますのでご相談ください。
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会陰部の鈍痛や違和感が続く
原因;慢性前立腺炎、性感染症(STI)、尿道炎、クラミジア、淋菌性尿道炎
慢性前立腺炎
会陰部(陰嚢と肛門のあいだ)や尿道の奥の方に鈍痛や違和感、不快感が慢性的に続く症状は、慢性前立腺炎の可能性を考えます。比較的若い男性(30~40歳代)に多く、原因不明なことも少なくありません。
一般的には長時間のデスクワークや車の運転、自転車による圧迫などが要因と考えられています。内服での治療が可能ですが、一時的に良くなっても再び悪化(再燃)することがあり、数ヶ月単位での治療が必要になります。根気よく治療していきましょう。

ED (Erectile Dysfunction:勃起障害)
原因:男性更年期障害(LOH症候群)、糖尿病、高血圧、脂質異常などの生活習慣病、不規則な生活、運動不足、喫煙
ED(勃起障害)
EDは、男性にとっては深刻な悩みです。なかなか女性にはわからない悩みのひとつでもあります。場合によってはうつなどを引き起こす可能性もあり、おひとりで悩まず、一緒に治療していきましょう。
EDの原因は精神的なものや加齢に伴うもの、男性更年期障害(LOH症候群)、糖尿病、高血圧、脂質異常などの生活習慣病、不規則な生活、運動不足、喫煙など、原因は様々です。
当院では、バイアグラやシアリスなどの内服処方(自費診療)を行っております。またレーザーによるED治療もあります。
治療を前向きに行うことで、安心感が得られるとEDが解消されていくこともありますので一緒に治療をしていきましょう。
最近ではネットや個人輸入で薬を購入できる場合がありますが、偽造品による健康被害が報告されていますので注意が必要です。大切なお身体のことです。必ず病院から正規の薬を使用することをお勧めします。
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なお、当院ではインティマレーザーを陰茎(場合によっては尿道)に照射し、加齢や糖尿病、心血管疾患・脳疾患などで血管がダメージを受けることによって生じたED患者様の陰茎血管の修復と血流を改善することで勃起力の改善が期待できます。
ぜひ治療の選択肢としてご検討ください。
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包茎
原因:仮性包茎、真性包茎、嵌頓包茎
包茎
包茎手術は、原則自費診療です。当院では日帰りの包茎手術を自費診療で実施しております。包皮の臭いが気になる、包皮の感染症(亀頭包皮炎)を繰り返す、包茎のせいで尿が飛び散る、尿が出しづらい、勃起時に包皮が突っ張って痛いなど泌尿器科症状で困っている患者様に自費にて局所麻酔下での日帰り手術を実施しております。
まずはご相談ください。詳しくはこちらから
男性更年期障害(LOH症候群)
原因:男性ホルモンの低下
男性更年期障害(LOH症候群)
仕事のやる気が出ない、人間関係がうまくいかない、イライラする、記憶力が低下してきた、人格が変わってきた、体力がなくなった、性欲がなくなった、EDになったなどの原因に男性ホルモンが不足しているということがあります。これを男性更年期障害(LOH症候群)といいます。男性が年齢とともに男性ホルモン(テストステロン)が徐々に低下することによって、性機能低下や精神神経症状などの諸症状があらわれる疾患です。
若い人では30代から症状を引き起こすといわれており、男性更年期障害はすべての年代の男性に起こりえます。男性ホルモンはやる気、元気を促し、筋肉を増強させ、骨量を維持するなど様々な働きをしています。検査の方法としては採血を行い、テストステロンとPSA(前立腺がんマーカー)を測定します。またエコーで前立腺の大きさなどを調べます。
採血でテストステロン250ng/dL未満もしくは遊離テストステロン7.5pg/ml未満の場合は保険診療での注射によるホルモン補充療法(テストステロン補充療法:Testosterone Replacement Therapy, TRT)を行います。
しかし、検査項目を満たさない患者様でも、治療の有用性が症状を上回る場合には自費診療にてテストステロン補充療法が可能です。相談しながら治療していきましょう。
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抜け毛が多い
原因:男性型脱毛症(AGA)、ストレス、皮膚乾燥
男性型脱毛症(AGA)
AGAとは男性型脱毛症(androgenetic alopecia:AGA)の略称であり、男性ホルモンと遺伝が関連した脱毛症のことを指します。最近では「MPHL(male pattern hair loss)」と呼ばれるようになってきています。
AGAの発症には、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が関与しています。DHTは、男性ホルモン受容体と結合し、頭髪の成長を阻害します。男性ホルモン受容体は、頭頂部や前頭部の毛髪に多く存在していることから、頭皮に脱毛が起こりやすいというメカニズムです
DHT生成を抑制する内服薬としてフィナステリド、デュタステリドなどがあり、内服での治療が可能です。頭皮血管を拡張し、髪に栄養を届ける外用薬としてミノキシジル塗布や注射などもあります。また当院では増毛レーザーによるヘアリスタート治療も行っております。抜け毛は整容面に関わる問題であり、お一人で悩まず気軽にご相談ください。
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子どもができない
原因:造精機能障害、ED、精索静脈瘤、性感染症、精巣炎、無精子症、染色体異常
男性不妊
不妊症とは、「子供を作り始めて、1年間経っても自然妊娠に至らない状態」をいいます。
一般に不妊症と言うと女性に原因があると思われがちですが、実際のところ不妊症の48%は男性が関与していることが分かっています(WHO統計)。
不妊症はやはり加齢が原因なこともあり、自然に改善していくことはありません。それゆえ、速やかに泌尿器科で適切な検査を受けて、原因を究明し治療を受けることが大事になります。当院では自費診療になりますが、ブライダルチェックや精液検査をしております。不妊の問題はパートナーとの関係性が崩れることもあり、非常にストレスを抱えます。お一人で悩まず、まずはご相談ください。
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